当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、高水準が続く円安を背景とした輸出や毎月過去最高となる訪日外国人観光客によるインバウンド消費に支えられ、再成長への歩みを進めております。また、デフレからインフレへの移行が進むとともに、金融政策は正常化に向かいつつあり、経済環境が大きく変わろうとしております。海外においては、緊張が拡大する中東、底堅い経済状況が続くとともに大統領選挙を控える米国、経済の停滞が続く中国など、各国において先行き不透明な状況が続いております。
リユース市場においては、物価上昇に対して割安な中古品を購入、環境問題に対する再利用等時代に適応した消費に加えて、ブランド品やアニメグッズ等への訪日外国人需要、輸出や越境販売による海外需要、製造業等による自社製品の2次流通の増加等により、市場の拡大は続いているものと推測されます。
ゴルフ用品市場においては、海外における日本人プロの優勝や活躍によって、話題面の盛り上がりはあったものの、夏場が全国的に過去最高気温またはそれに匹敵する高温となったことに加えて台風や大雨もあり、非常に厳しい気候であったことから、小売り店等は相応の影響を受けているところも少なくないものと推測されます。なお、株式会社矢野経済研究所「YPSゴルフデータ」によりますと、2024年7月~9月の新品クラブ及びボール等用品類のカテゴリー合計前年同月比(販売数量ベース・金額ベース)は、7月93.6%・102.3%、8月96.1%・102.8%、9月97.1%・93.0%となっております。数量ベースはシューズを除き3ヶ月続けて前年同月を下回っております。
ゴルフ場及び練習場においては、経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によりますと、2024年7月~9月の利用者数前年同月比(ゴルフ場・練習場)*は、7月93.9%・91.7%、8月95.0%・95.2%、9月100.3%・99.2%となりました。他レジャーとの競争や猛暑によるプレー意欲の低下も影響しているものと推測されます。 *9月は速報値です。
このような経営環境のなか、当社グループにおいては、「EC戦略の強化」のひとつの区切りとして、7月4日に「ゴルフドゥ!オンラインショップ」をリニューアルオープンいたしました。このリニューアルによって、スピード、操作性、安定性等が向上し、快適性が増しております。更には9月26日に新機能である下取り機能を活用した新サービス「買替え割」がスタートいたしました。販売はもちろんのこと、買取りの増加が強く期待されます。なお、今後は2025年3月までにポイント機能やセール機能の向上に加えて、「ゴルフドゥ!」店舗と「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の会員統合を進めてまいります。「『ゴルフドゥ!』店舗の収益構造改革」では、ゴルフスクール「ゴルフドゥ!STUDIO レッスン&フィッティング」が軌道に乗りつつあり、加えてインストラクター育成プログラムも完成し、今後の業績貢献への期待が益々大きなものとなっております。費用面においては、前中間連結会計期間と比較し大きく上回っているものとして、パートタイマーの時給改定と不足する社員に代わる人員増加による雑給並びにECサイトの維持や売上高の増大に伴う支払手数料、保守料及び消耗品費があげられます。支払手数料はクレジットカードや「ゴルフ ドゥ 中古クラブ楽天市場店」、「メルカリShops」の手数料増加によるもの、保守料はECサイトの機能向上や拡大に関するもの、消耗品費は主にECサイトの送付用段ボール箱の増加によるものです。
直営事業においては、猛暑、台風、大雨といった天候や他レジャーとの競争により、「ゴルフドゥ!」直営店は決して恵まれた外部環境にはありませんでしたが、5月、6月は2ヶ月連続で月間売上高の記録を更新し、7~9月は非常に苦しみながらも規模の拡大が進むEC系販売の上乗せもあり、その月の過去最高売上高となりました。なお、当中間連結会計期間の同店の売上高前年増減率(当社子会社の運営店舗を含まず)は、全店ベースで6.6%増、既存店ベースで6.4%増となりました。
フランチャイズ事業においては、「ゴルフドゥ!」フランチャイズ店の店舗数減少に伴うロイヤリティーの減少が続いております。また、大半の店舗は直営店と比べて在庫量が少ないことから、売上高におけるEC系販売の上乗せは総じて限定的なものとなりました。なお、当中間連結会計期間の同店の売上高前年増減率(当社子会社の運営店舗を含む)は、全店ベースで4.2%減、既存店ベースで1.7%増となりました。
当中間連結会計期間における「ゴルフドゥ!」の新規オープンは無く、2024年9月30日現在の「ゴルフドゥ!」は、直営24店舗、フランチャイズ46店舗(当社子会社の運営店舗を含む)、合計70店舗、チェーン合計の売上高前年増減率は、全店ベース0.8%増、既存店ベース4.0%増となりました。
営業販売事業においては、米国の物価高と為替の円安基調による輸入品のコスト高が続いたことから、魅力ある商品と入荷数量が限られましたが、卸販売に商品投入を優先した結果、当中間連結会計期間の卸販売の売上高及び利益は前年同期を上回りました。しかしながら、国内ECモールに出店する「GOLF J-WINGS」は、商品展開に課題が残り厳しい状況が続きました。また、米国子会社は、米国内向け小売りへの注力を続けております。
アパレル事業においては、7月が客数減少により厳しかったものの、8月、9月は猛暑に対して夏物の値下げ品が効果を発揮し、売上高は前年同月を上回りました。しかしながら、値下げ品販売に伴う粗利益率低下等により、当中間連結会計期間は黒字を維持することはできませんでした。
以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は売上高29億5百万円(前中間連結会計期間は売上高28億54百万円)、営業利益1百万円(前中間連結会計期間は営業損失33百万円)、経常利益2百万円(前中間連結会計期間は経常損失70百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失28百万円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純損失88百万円)となりました。
当中間連結会計期間におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(直営事業)
当中間連結会計期間における直営事業の売上高は22億96百万円(前年同期売上高は21億41百万円)、セグメント利益は1億54百万円(前年同期セグメント利益は1億5百万円)となりました。
(フランチャイズ事業)
当中間連結会計期間におけるフランチャイズ事業の売上高は2億2百万円(前年同期売上高は2億39百万円)、セグメント利益は24百万円(前年同期セグメント利益は20百万円)となりました。
(営業販売事業)
当中間連結会計期間における営業販売事業の売上高は4億68百万円(前年同期売上高は4億90百万円)、セグメント利益は9百万円(前年同期セグメント利益は8百万円)となりました。
(アパレル事業)
当中間連結会計期間におけるアパレル事業の売上高は22百万円(前年同期売上高は25百万円)、セグメント損失は0百万円(前年同期セグメント利益は0百万円)となりました。
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は27億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億46百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1億76百万円、商品が31百万円増加、売掛金が39百万円減少したことによるものであります。固定資産は8億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ22百万円増加いたしました。これは主に無形固定資産が56百万円増加、繰延税金資産が31百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、35億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億68百万円増加いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は17億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ48百万円増加いたしました。これは主に買掛金が1億35百万円減少、短期借入金が2億円増加したことによるものであります。固定負債は10億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億53百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が1億45百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、27億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億1百万円増加いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は7億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ33百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が40百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は20.7%(前連結会計年度末は22.9%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億76百万円増加し、8億47百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は72百万円(前年同期は76百万円の獲得)となりました。
これは、主に仕入債務の減少、棚卸資産の増加、ポイント引当金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1億18百万円(前年同期は31百万円の使用)となりました。
これは、主に有形固定資産、無形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は3億71百万円(前年同期は14百万円の獲得)となりました。
これは、主に短期借入金の増加、長期借入れによる収入によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。