当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間の業績は、売上収益は793億3千2百万円と対前年同期比8.2%の増収となりました。利益面は、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加等により、営業利益は178億6千7百万円と対前年同期比14.4%の減益、税引前中間利益は181億9千8百万円と対前年同期比13.9%の減益、親会社の所有者に帰属する中間利益は法人所得税費用の減少もあり163億7千3百万円と対前年同期比1.2%の増益となりました。
医薬品事業では、薬価改定や後発品の影響があったものの、肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」、同製品の海外売上に伴うロイヤリティ収入やデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」等が伸長しました。加えて5月に発売した高リスク急性骨髄性白血病治療剤「ビキセオス」等が寄与し、売上収益は684億9千6百万円と対前年同期比12.3%の増収となりました。
機能食品事業では、サプリメント等の売上は増加したものの、プロテイン製剤等の売上が減少し、売上収益は108億3千6百万円と対前年同期比12.1%の減収となりました。
資産は、2,685億4千2百万円と前連結会計年度末に比べ51億3千8百万円増加しました。流動資産は、営業債権及びその他の債権、現金及び現金同等物等が減少し1,598億2千6百万円と前連結会計年度末に比べ44億5千8百万円減少しました。非流動資産は、無形資産、その他の金融資産等が増加し1,087億1千6百万円と前連結会計年度末に比べ95億9千6百万円増加しました。
負債は、営業債務及びその他の債務、未払法人所得税等が減少し332億9千万円と前連結会計年度末に比べ95億7千9百万円減少しました。
資本は、利益剰余金等が増加し2,352億5千2百万円と前連結会計年度末に比べ147億1千8百万円増加しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の現金及び現金同等物の残高は、17億6百万円減少し、563億8千7百万円となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、177億3千2百万円の収入(前中間連結会計期間は79億3千8百万円の収入)となりました。主な内訳は、収入項目では税引前中間利益181億9千8百万円、営業債権及びその他の債権の減少額39億9百万円、支出項目は、法人所得税の支払額38億5千5百万円、棚卸資産の増加額37億8千1百万円でした。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、133億4千万円の支出(前中間連結会計期間は16億9千3百万円の支出)となりました。主に無形資産の取得による支出等によるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、49億9千6百万円の支出(前中間連結会計期間は46億8千5百万円の支出)となりました。主に配当金の支払額等によるものです。
(3)研究開発活動
文中における研究開発の状況は、当半期報告書提出日現在の状況に基づき記載しております。
当中間連結会計期間における研究開発費は167億3千2百万円で、対売上収益比率は21.1%であります。
(国内開発状況)
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-065/NCNP-01(製品名:ビルテプソ®点滴静注250㎎、一般名:ビルトラルセン)」については、2020年3月に承認され、5月より販売を開始しました。現在グローバル第三相継続試験を実施中です。
・ACT-064992D(製品名:ユバンシ®配合錠、一般名:マシテンタン/タダラフィル)については、ヤンセンファーマ株式会社が、肺動脈性肺高血圧症を効能又は効果として2024年9月に製造販売承認を取得し、現在発売準備中です。当社は情報提供活動をヤンセンファーマ株式会社と共同で実施します。
・「NS-304(一般名:セレキシパグ)」については、2020年11月より小児の肺動脈性肺高血圧症を対象とした第二相試験を実施し、2024年4月に承認申請を行いました。また閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第二相試験を2022年2月より実施中です。
・「ZX008(製品名:フィンテプラ®内用液2.2mg/mL、一般名:フェンフルラミン塩酸塩)」については、CDKL5欠損症を対象とした第三相試験を実施中です。
・「GA101(製品名:ガザイバ®点滴静注1000㎎、一般名:オビヌツズマブ)」については、中外製薬株式会社と共同で2022年6月よりループス腎炎を対象とした第三相試験、2023年3月より小児特発性ネフローゼ症候群を対象とした第三相試験、2023年10月より腎症を伴わない全身性エリテマトーデスを対象とした第三相試験を実施中です。
・可逆的非共有結合型BTK阻害剤「LY3527727(製品名:ジャイパーカ®錠50mg, 100mg、一般名:ピルトブルチニブ)」については、日本イーライリリー株式会社と、2024年3月に国内におけるアライアンス契約を締結しました。日本イーライリリー株式会社が他のBTK阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫の適応で2024年6月に承認を取得し、8月より販売を開始しました。マントル細胞リンパ腫および慢性リンパ性白血病を対象とした国際共同第三相試験を実施中です。
・「NS-580」については、2022年6月より実施していた子宮内膜症を対象とした後期第二相試験ならびに2023年6月より実施していた慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群を対象とした第二相試験をそれぞれ一時中断中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-089/NCNP-02(一般名:ブロギジルセン)」については、2024年2月よりグローバル第二相試験を実施中です。
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症治療剤「NS-229」については、2024年6月よりグローバル第二相試験を実施中です。
・芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍治療剤「NS-401(一般名:タグラキソフスプ)」については、2021年3月にメナリーニ社(イタリア)から導入し、2022年7月より第一/二相試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-050/NCNP-03」については、2024年10月よりグローバル第一/二相試験を開始しました。
・再発・難治性急性骨髄性白血病治療剤「NS-917(一般名:radgocitabine)」については、2017年にデルタフライファーマ株式会社(徳島市)から導入し、2022年2月より第一相試験を実施中です。
・「NS-025」については、泌尿器疾患を対象として2023年1月より第一相試験を実施中です。
・「NS-863」については、循環代謝系疾患を対象として2023年8月より第一相試験を実施中です。
(海外開発状況)
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-065/NCNP-01(製品名:VILTEPSO® injection、一般名:ビルトラルセン)」については、米国で2020年8月に承認され、販売を開始しました。現在グローバル第三相継続試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「CAP-1002(一般名:deramiocel)」については、カプリコール・セラピューティクス社(米国)と、2022年1月に米国における販売提携契約を締結しました。カプリコール・セラピューティクス社が2022年7月より米国で第三相試験を実施中です。カプリコール・セラピューティクス社が2024年10月よりデュシェンヌ型筋ジストロフィー心筋症を対象に段階的承認申請を開始しました。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-089/NCNP-02(一般名:ブロギジルセン)」については、2024年2月よりグローバル第二相試験を実施中です。
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症治療剤「NS-229」については、2024年6月よりグローバル第二相試験を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-050/NCNP-03」については、2024年10月よりグローバル第一/二相試験を開始しました。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。