当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、設備投資の持ち直しや企業収益の改善等により、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、雇用・所得環境が改善するなか、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待される一方、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクや、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
情報サービス産業におきましては、ソフトウェア投資は増加しており、政府主導のデジタル実装を通じた地方活性化の推進や、生成AIの急速な進化と普及による経済効果等、持ち直しの傾向が続くことが期待されます。
このような状況のもとで、当社グループは、公共分野では、標準準拠システムをはじめとする各種システムのリプレイス及び新規導入や、国が創設した「デジタル田園都市国家構想交付金」を活用した地方公共団体の取り組みの支援等の提案と受注活動に注力しました。産業分野では、リース業務パッケージ、医療福祉機関向けの病院情報関連システム、製造業向けの販売管理システムやAI外観検査システム等の提案及び受注活動に注力しました。
さらに、国が定める標準仕様に準拠したシステムの開発と稼働に向けた作業のほか、VR※1、AR※2、NFT※3等の技術を活用した観光向けデジタルコンテンツサービス等の展開を引き続き実施しております。
当中間連結会計期間におきましては、公共分野での各種法制度改正への対応、標準準拠システムへの移行に向けた支援業務、産業分野での健診システムやリース業務パッケージ等の導入及び機器販売等により売上、利益を確保し、前年同期と比べ、増収増益となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は7,291百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益は289百万円(前年同期比196.9%増)、経常利益は295百万円(前年同期比187.1%増)及び親会社株主に帰属する中間純利益は225百万円(前年同期比306.7%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<公共分野>
定例業務である住民税・後期高齢者医療・国民健康保険・介護保険等の受託処理及び総合行政情報システム等のシステム保守のほか、児童手当の支給対象拡充や所得税・個人住民税の定額減税等の法制度改正対応、標準準拠システムへの移行に向けた支援業務等を順調に進めたことにより売上、利益を確保し、前年同期と比べ、増収増益となりました。
この結果、当中間連結会計期間の売上高は5,111百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は91百万円(前年同期は59百万円の営業損失)となりました。
<産業分野>
定例業務である口座振替・給与計算等の受託計算処理、インターネット接続サービス、リース業務パッケージ等のシステム保守及びデータセンターサービス提供のほか、電子カルテシステム等の導入や機器販売、リース業務パッケージ、販売管理システム、生産管理システム及び広告管理システムの導入やリプレイス、また子会社を含め健診システム等の各種システムの導入作業により売上、利益を確保し、前年同期と比べ、増収増益となりました。
この結果、当中間連結会計期間の売上高は2,180百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は197百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
※1 仮想現実(Virtual Reality)の略。コンピューターによって創り出された仮想的な空間等を現実であるかのように疑似体験できる技術のこと。
※2 拡張現実(Augmented Reality)の略。コンピューターによって、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する技術のこと。
※3 非代替性トークン(Non-Fungible Token)の略。絵や写真、動画や音楽などのデジタルデータの所有や価値などを証明するもの。
② 財政状態の分析
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して330百万円減少し、19,217百万円となりました。これは主に、現金及び預金が921百万円、商品が340百万円、無形固定資産が293百万円、流動資産のその他が160百万円増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が2,084百万円減少したことによるものです。
負債は前連結会計年度末と比較して583百万円減少し、8,133百万円となりました。これは主に、短期借入金が240百万円、長期借入金が150百万円、1年内返済予定の長期借入金が138百万円減少したことによるものです。
また、純資産は前連結会計年度末と比較して253百万円増加し、11,084百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が117百万円、利益剰余金が95百万円増加したことによるものです。
なお、自己資本比率は、57.6%(前連結会計年度末55.3%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ891百万円増加し、1,945百万円となりました。
また、当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において、営業活動の結果獲得した資金は2,176百万円となりました。これは主に、売上債権の減少2,084百万円により資金獲得したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において、投資活動の結果使用した資金は626百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入120百万円により資金獲得したものの、無形固定資産の取得による支出449百万円、定期預金の預入による支出150百万円、有形固定資産の取得による支出145百万円により資金使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において、財務活動の結果使用した資金は657百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出288百万円、短期借入金の純減額240百万円、配当金の支払による支出115百万円により資金使用したことによるものであります。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、504百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループの生産は、サービスメニューごとの規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。
② 受注実績
当中間連結会計期間の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
公共分野 |
5,349,723 |
166.0 |
11,002,470 |
114.4 |
|
産業分野 |
879,775 |
71.2 |
2,112,170 |
84.6 |
|
合計 |
6,229,499 |
139.8 |
13,114,641 |
108.3 |
なお、当中間連結会計期間の受注実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
|
業務の種類別 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
情報処理・通信サービス |
255,077 |
75.1 |
2,240,319 |
89.0 |
|
ソフトウェア開発・ システム提供サービス |
1,960,843 |
122.7 |
4,738,551 |
106.3 |
|
システム機器販売等 |
2,259,868 |
135.3 |
1,956,319 |
139.8 |
|
その他関連サービス |
1,753,709 |
206.5 |
4,179,450 |
111.8 |
|
合計 |
6,229,499 |
139.8 |
13,114,641 |
108.3 |
(注)1.上記受注残高のうち、当連結会計年度内に売上計上が予定されている金額は8,754,420千円であります。
2.「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
③ 販売実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
公共分野 |
5,111,461 |
103.8 |
|
産業分野 |
2,180,087 |
103.0 |
|
合計 |
7,291,549 |
103.5 |
なお、当中間連結会計期間の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
|
業務の種類別 |
販売高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
情報処理・通信サービス |
1,853,192 |
101.2 |
|
ソフトウェア開発・ システム提供サービス |
2,954,376 |
107.4 |
|
システム機器販売等 |
1,032,778 |
96.6 |
|
その他関連サービス |
1,451,201 |
104.3 |
|
合計 |
7,291,549 |
103.5 |
(注)1.前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
(5) 主要な設備
当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画
の著しい変更はありません。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの当中間連結会計期間末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は15.3%になっており、前連結会計年度末と比較して比率が2.4ポイント減少しております。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。