当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当中間連結会計期間における我が国経済は、一部に足踏みが残るものの、全体としては緩やかに回復しています。先行きにつきましては、緩やかな回復が続くことが期待されますが、欧米の高金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続など、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっております。
当社グループが所属する情報サービス産業におきましては、競争上の優位性を確立するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が引き続き堅調に推移しており、生成AIを活用したAX(AIトランスフォーメーション)への投資が拡大すると見込まれます。また、クラウドサービス市場の拡大により情報セキュリティの重要性も高まっております。
当社グループは、ソリューション事業におきまして、今般のクラウド社会に対応すべくDX・AX事業へ積極的な投資を継続しており、安定した収益を確保できるクラウド型事業モデルへの転換を積極的に図っております。その結果、売上は増収となりましたが、今後の成長分野であるクラウドサービス事業を拡大するため、大阪市内にデータセンターを開設し、ネットワークサービスへの投資を加速いたしました。加えて、本投資に対応する次世代ネットワーク人材の採用および既存社員のスキルアップなど社内人材への先行投資を行ったことから、営業損失となりました。
エンターテインメント事業におきまして、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」の放送を機に向上した株式会社OSK日本歌劇団の知名度を生かして、日本全国で公演を行う拡大戦略をとったことから、大幅な増収となりました。また、当社グループのシナジー効果を高めるため、2024年8月に株主優待制度を新設しました。
これらの結果、当中間連結会計期間における売上高は1,422百万円(前年同中間期比20.8%増)、営業損失は142百万円(前年同中間期は152百万円の損失)、経常損失は143百万円(前年同中間期は145百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純損失は141百万円(前年同中間期は141百万円の損失)となり、売上高は大幅に増加し、営業損失は9百万円改善しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
DX・AI事業においては、クラウド型ネットワークサービス事業を進めており、当社が投資したデータセンターを活用し、顧客の既存のシステムをクラウドシステムへと移行するサービスを展開しております。また、台湾SaaS企業との戦略的協業により電子署名サービスの販売も始めました。今後はMicrosoftが提供する365システムの販売およびコンサルティングを当社が行い、当事業におけるビジネスを加速させていきます。
顔認証ソリューションにおいては、従来の入退室管理に加え、万引き防止ソリューションの開発および販売を進め、大手警備会社2社との顔認証プロジェクトはPoC(概念実証)フェーズを通過し、次のフェーズへ確実に進展してまいります。また、新たなソリューションとして、人流分析ソリューションなどマーケティング事業への進出も始めました。
顧客の生成AIを作成するコンサルティング事業は、あらゆる設備データを波形データに変換し、AIに学習させるシステムソリューションです。この生成AIを用いて顧客は設備の異常予兆検知を行い、製品の品質管理に加え、あらゆる設備のメンテナンスの省力化を可能としております。特に、海外に拠点を持つ日本企業の製品の品質管理に当ソリューションが高い評価をいただいており、今後販売に注力してまいります。
防災システムにおいては、近年多発している異常気象による大規模災害に迅速かつ的確に対応するため、気象防災システムの拡充に注力してまいりました。また、自然災害発生時に地域住民が早期に安心安全を確保できるよう、地方自治体の避難システムの連携にも注力してまいりました。
これらの結果、ソリューション事業の売上高は1,111百万円(前年同中間期比7.6%増)となり、セグメント損失は136百万円(前年同中間期は115百万円の損失)となりました。
② エンターテインメント事業
連結子会社の株式会社OSK日本歌劇団は、トップスターの退団公演を、4月の松竹座、7月の京都南座、8月の新橋演舞場で上演し、いずれも過去最高の来場者数を記録しました。また、5月に上演した金沢公演は、東京ブギウギなどの笠置シヅ子メドレーも採用し、全席完売となりました。
9月には新トップスターの就任を発表し、記念公演やお披露目公演を告知しました。また、北海道苫小牧市で地元出身スターの凱旋公演も上演しました。新旧トップスターの交代を通じて、下期の公演ラインナップを広く周知することができました。
これらの結果、エンターテインメント事業の売上高は311百万円(前年同中間期比116.2%増)、セグメント損失は6百万円(前年同中間期は35百万円の損失)となりました。
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は1,465百万円となり、前連結会計年度末に比べて222百万円減少しました。これは主として、仕掛品が13百万円、有形固定資産が11百万円それぞれ増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が173百万円、現金及び預金が85百万円それぞれ減少したことによります。
負債合計は277百万円となり、前連結会計年度末に比べて81百万円減少しました。これは主として、支払手形及び買掛金が70百万円、未払法人税等が11百万円それぞれ減少したことによります。
純資産合計は1,187百万円となり、前連結会計年度末に比べて141百万円減少しました。これは、利益剰余金が141百万円減少したことによります。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ85百万円減少し、500百万円となりました。
営業活動の結果使用した資金は37百万円(前年同中間期は106百万円の収入)となりました。これは税金等調整前中間純損失152百万円に、減価償却費24百万円、売上債権の減少額173百万円、棚卸資産の増加額16百万円、仕入債務の減少額70百万円、法人税等の支払額13百万円等を加減した結果によります。
投資活動の結果使用した資金は44百万円(前年同中間期は14百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出28百万円、貸付けによる支出13百万円、差入保証金の回収による収入10百万円、定期預金の払戻による収入10百万円、定期預金の預入による支出10百万円等によります。
財務活動の結果使用した資金は3百万円(前年同中間期は57百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出3百万円によります。
当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。