当社グループは『みんなに愛されるクルマ屋さん』という経営理念を掲げております。
“みんな”という言葉には、お客様、お取引先様、株主・投資家様、そして従業員とその家族、当社グループが関わるすべてのステークホルダーが含まれております。こうした方々の存在があって、初めて当社グループのビジネスが成り立っているという感謝の気持ちを常に忘れずに、目の前のお客様に最善を尽くし、地域そしてステークホルダーから愛され、末永く利用したいと思っていただけるクルマ屋さんになる、という想いが経営理念には込められております。
当社グループは、この経営理念に基づき、生涯取引の拡大を進めております。クルマの販売だけでなく、整備、車検、鈑金、タイヤ販売、損害保険、そして買取と次のクルマのご提案まで、お客様の生涯のカーライフに寄り添い、お客様一人一人に対し最適なサービスを提供してまいります。
当社グループは、継続して積極的な投資を行い、高い成長を実現すべく事業拡大を行ってまいります。全国的な出店を進め、お客様の利便性向上を図ることで生涯取引及び管理顧客数を拡大し、市場シェアを獲得、大型店を主軸として取引拡大を推進し、企業価値の向上と収益性の拡大を実現してまいります。
数値目標(連結ベース)
先述の経営方針のもとで生涯取引を拡大し、継続的な成長をするために、①お客様満足の向上、②従業員満足の向上、③管理顧客数の拡大、④商品管理の4つの仕組みが特に重要となります。
①お客様満足の向上
販売・買取・整備の部門間による連携を強化することで、店舗が一体となってお客様へサービスを提供し、お客様満足の向上につなげてまいります。お客様のニーズを的確に捉えるとともに、安心・安全なサービスを提供し、お客様の利便性向上を図ることで、お客様満足を追求してまいります。
②従業員満足の向上
各店舗、従業員が主体的に考え、行動することのできる職場環境を整備し、従業員の働きがいの向上を図ります。従業員がやりがいをもって働くことで企業の活力を高めるとともに、従業員一人一人の生産性の向上を図り、収益性の向上につなげてまいります。
③管理顧客数の拡大
車のビジネスサイクルは、購入から手放すまで平均9年を要します。その間には、日々のメンテナンスや車検、保険、買取といった様々な取引が発生します。当社グループでは、管理顧客数を重要指標として捉えており、新規ユーザー数の獲得のみならず、お客様との取引を継続する仕組みを構築するべく、お客様の状況に応じたご提案を適切な時期に提供できるような顧客管理を実施してまいります。また、取引実績がない既存ユーザーの世帯を対象にアプローチすることで管理顧客数を拡大していく取り組みを実施してまいります。(出典:内閣府「消費動向調査」)
④商品管理
当社グループは、店舗で多くの商品、幅広い車種を取り扱うことになるため、商品管理は重要になります。そのため、商品回転日数を重要指標として捉えており、リードタイムを意識した経営を実施しております。リードタイムを入庫から商品化、商品化から契約、契約から納車までの3つで捉え、当該リードタイムをコントロールすることが、日々変化する市場価格を反映した適正な値付けに繋がっていると考えております。なお、2024年11月末現在の中古車商品回転日数は約35日です。
経営方針、経営戦略を実現するうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりであります。
①出店について
当社グループが、国内でのシェアの拡大を推進するためには新規出店が重要課題であると捉えております。主要幹線道路沿いの好立地な店舗を適正な投資額で出店するために、全国に店舗開発人員を配置し、レジャー施設、小売業や他業種等の多様な情報を取得することで、多くの候補地の中から最も条件の良い店舗展開を進めてまいります。
②人財の確保について
当社グループが今後も成長を維持するためには人材の確保が必要であり、人材の確保には、人材の獲得及び離職の防止という2つの側面が重要課題であると捉えております。人材の獲得については、面接から採用までのリードタイムを短縮することでの人材獲得数増加の取り組みを進めてまいります。また、離職防止の取り組みについては、グループ共通の店舗マニュアルに基づいた接客オペレーションによる仕組みを構築することや、全てのスタッフが働きやすい環境を用意することで、離職率の低下を図ってまいります。
③管理顧客数の拡大について
当社グループが今後も成長を維持するためには管理顧客数の拡大が必要であり、管理顧客数の拡大には、車の販売のみならず日々のメンテナンスや車検、保険といった各種サービスの一層の利用促進が重要であると捉えております。各種サービスの取引を拡大し、収益性を向上させるために、生涯取引を推進する部門・人員体制の構築や、顧客管理システム・ツールの拡充を進めてまいります。
④商品確保について
当社グループは、小売車両の約30%をオートオークション会場からの仕入に依存しております。市場の変化に対応しながら必要な商品を必要なタイミングで調達するために、需要状況の分析、仕入分析システムを活用することで、需要に応じた商品構成の実施を進めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般への対応
①ガバナンス
当社グループは、サステナブルな経営を実現する上で、気候変動と人的資本への対応を重要なサステナビリティ課題と認識しております。持続的な成長と企業価値向上のため、当社のコーポレート・ガバナンス体制による適正な監督・監査を機能することで、より効果的な取り組みを進めてまいります。
社外取締役が委員長を務め、取締役で構成されているリスクマネジメント委員会において、原則として四半期に1回開催し、サステナビリティ議題に関するリスクと機会についての対応状況の確認、対応策の策定、取り組み内容の検証を行い、取締役会に報告を行っております。取締役会は最高意思決定機関として、リスクマネジメント委員会の提言について審議、決議を行うとともに、執行状況の監督を行い、経営の持続性と事業の強靭性を確保してまいります。
また、取締役社長は、取締役会の最高責任者として、経営会議におけるサステナビリティ議題の審議や決定に関しての責任者を担っております。
②リスク管理
当社グループは、取締役会及び経営会議でのリスク管理に努めるとともに、リスクに対する共通認識を深めるためリスクマネジメント委員会を原則として四半期に1回開催し、リスクの把握及び検討並びに対策を決定します。また、リスク管理体制を強化するため、事業計画の策定、リスクマネジメント規程及び行動規範を含む諸規程に基づく業務運営と、内部監査体制の強化による内部統制の充実に取り組んでおります。
気候変動や人的資本を含む、サステナビリティ課題の選別・管理・評価については、以下のリスク管理プロセスに従って、リスクマネジメント委員会にて全社的なリスクマネジメントと統合の上、詳細に検討を行い、経営において重要なリスクと機会を抽出し、対応策を決定、最終的に取締役会へ報告を行っております。
<リスク管理プロセス>
a. 外部環境の分析
b. 内部環境の分析
c. 全社的リスクの識別・評価・選定
d. 対策の検討・決定
e. 対策の検証
(2)TCFD提言に基づいた気候変動への対応
①戦略
<気候変動リスクと機会の検討期間の定義>
<シナリオ分析にあたっての前提>
シナリオ分析では、既存の研究・開示シナリオに基づき、世界共通の目標である「脱炭素社会の実現」に向けて、パリ協定の目標である「産業革命前からの全世界の平均気温の上昇を1.5℃未満に抑える」ことを想定した「1.5℃シナリオ」と、温暖化対策が進まずに温室効果ガスが増加し続けた場合の「4℃シナリオ」の2つの世界を想定し、分析を行っております。
<各シナリオにおけるリスクと機会の分析、事業へのインパクト>
気候変動に関連する移行リスク・物理的リスクおよび機会について、シナリオごとに、またそれぞれの事象が発現する時期を想定して、当社事業への影響について分析・検証を行いました。結果、事業に一定の影響を及ぼす可能性のあるリスクについて確認が取れ、既に対策を講じております。また、リスクを抑える取り組みと並行して、機会を拡大するための取り組みを進めています。今後も、気候変動が当社事業にもたらすリスクと機会を適時適切に把握し早期に対策を行うことで、経営のレジリエンスを高めてまいります。
②指標及び目標
<気候関連リスク・機会の評価に用いる指標>
当社は、気候関連リスク・機会の評価に用いる指標として、CO2排出量(Scope1、2)を採用し、算定および開示を行っております。
(Scope1、2の実績開示)
※開示対象は連結子会社を含む。
※小数点以下は切り捨て。
※Scope2はロケーション基準を用いて算定。
<気候関連リスク・機会の管理に用いる目標>
長期目標:当社は、Scope1とScope2を2050年までに0にする(カーボンニュートラルを達成する)ことを目標に、削減に向けた取り組みを進めてまいります。
(3)人的資本への対応
①戦略
<人財採用・育成方針>
当社は、次に掲げる人財の採用・育成を促しております。
● お客様に寄り添い、お客様満足に全力を尽くせる人財
● 自ら学び、成長し続けることができる人財
● 責任感を持ち、最後までやり抜くことができる人財
<社内環境整備方針>
ネクステージは急速に変化する社会・環境のなかでも成長し続けるために、次に掲げる職場環境の整備に努めております。
● すべての人財がイキイキと働ける、風通しの良い職場環境
● ダイバーシティの促進を通じて、すべての人財が働きやすい職場環境
● キャリアアップ制度を通じて、すべての人財にとって働きがいのある職場環境
<具体的な取組>
a.ダイバーシティの推進
A)ダイバーシティ推進方針
● 多様な人財を採用すること
● ダイバーシティに関する理解を促進すること
● すべての従業員が働きやすい環境を整備すること
B)ダイバーシティ推進委員会の設置
ダイバーシティを推し進めるため、経営陣を責任者とした「ダイバーシティ推進委員会」を設置しております。当委員会は、本部及び全国の店舗で働く従業員から広く募ったメンバーで構成され、多様な考えを取り入れられる体制としております。すべての従業員がより働きやすく、活躍するための環境づくりに向けて、当委員会において方針の策定や制度の拡充、従業員への理解浸透を図ってまいります。
C)多様な人財の採用
i) 女性
性別に関わらず活躍できる環境を推進するため、女性管理職比率の向上を目指してまいります。
ⅱ) 外国籍従業員
国籍に関係なく活躍できる環境を整備しております。
ⅲ) 障がい者
本社だけでなく、全国の店舗や在宅での勤務など、多様な職種・働き方での就労を可能にすることで、様々なバックグラウンドを持った従業員が活躍しております。
ⅳ) 一人親世帯
当社は、子育てや育児との両立で就労が不安定な方々を積極的に採用しています。日本において貧困率が高くなっている一人親世帯を支援し、活躍できる機会・環境を提供しております。
D)労働環境の整備
ⅰ) 妊娠、育児サポートの強化
子育て中の従業員に対して、保育園探しや、子育てに関する相談が可能なサービスの提供を開始いたしました。子育てと業務の両立をサポートすることで、子どもがいる従業員も活躍できる環境を充実させてまいります。また、不妊治療を受ける際に、最長1年間の休職を可能とする制度を導入し、不妊治療を受ける従業員を継続雇用することで、治療前後の生活をサポートしてまいります。
ⅱ) 外国籍従業員への支援ツール、支援制度
当社は、業務を行う上で言語の違いで苦労している外国籍従業員は少なくありません。こうした問題を解決するために、業務に必要な日本語能力を習得するためのe-learningの提供のほか、N-BOOKや共育ノートの重要な部分は英語版を作成しております。また、日本語版は漢字に細かくルビをふることで理解を促進し、安心して働くことができる環境整備を推進しております。
ⅲ) 障がい者が働きやすい職種の新設・環境整備
「週30時間以上」を標準としていた勤務時間を「週20時間以上」での就労も選択可能とし、一人一人のペースや考えに沿った働き方を選べるよう、制度を拡充しております。
ⅳ) 時間単位での有給休暇取得制度
有給休暇に関して、1年に40時間(有給休暇5日分)を限度に1時間単位で取得できる制度を導入しております。この制度により、さらに休暇を取りやすく、業務とプライベートの両立をサポートしています。また、時間単位での休暇は業務との調整が容易なため、さらなる有給消化率の向上や、こまめなリフレッシュによる生産性の向上にもつなげてまいります。
b.採用活動の強化
当社は採用活動において「大企業に入るより、ともに大企業を創ろう」という想いを共有し、お客様の満足に全力を尽くせる人財の採用を進めております。事業を持続的に成長・拡大していくためには、会社の基盤となる人財の計画的な採用は不可欠であります。また、当社で働きたいと思ってもらえるような仕組みづくりや取り組みも随時取り入れてまいります。
A)カムバック採用
当社は、一度当社を離れて他の業界・企業に挑戦した人財について、「カムバック採用」を行っております。当社は外部での経験も評価し、経営理念の実現をともに目指す仲間を広げていきたいと考えております。
B)リファラル採用
当社は、従業員からの知人・友人の紹介による「リファラル採用」を行っております。従業員から紹介を受け、面談を経て採用に至る制度であり、会社と従業員のエンゲージメントを向上させることが、こうした採用につながるものと考えております。
C)勤務地域の選択制度
すべての従業員は、「グローバル型(全国転勤あり)」「中域型(特定のエリア内で転勤あり)」「地域型(転居を伴わない異動に限定)」と勤務範囲を選択することが可能であります。勤務地・勤務範囲を選択できる環境を整えることで、各地方での雇用創出や、従業員一人一人の考えに沿ったキャリアプラン、ライフプランに応じた働き方を支援しております。
D)整備士学校との連携
専修学校中部国際自動車大学校及び専門学校北日本自動車大学校を運営する学校法人土岐学園と提携し、整備士育成に向けたサポートを実施しております。自動車業界において整備士が不足するなか、教員派遣や、実習の場の提供を学校と密に連携することで、次世代の整備士養成につなげてまいります。
c.従業員エンゲージメントの向上
会社と従業員のエンゲージメントを向上するためには、コミュニケーションの促進と、改善に向けたスピード感を伴う取り組みの実行が何よりも重要と考えております。従業員のモチベーションや働きがいの向上を実現するために、一人一人の意見や考えを尊重するとともに、すべての従業員が働きやすい職場となるよう、環境整備を推進してまいります。
A)ジョブローテーション
従業員の適性や希望を考慮した上で、適宜ジョブローテーションを実施しております。店舗・本部などの垣根なくあらゆる職種へのジョブローテーションを可能にすることで、適材適所の人財配置を行っております。ジョブローテーション後には、さらに活躍している従業員が多く在籍しております。
B)社内公募
本人の希望で新たな部署への応募が可能な社内公募制度を運用しております。キャリアアップにつなげたり、それまで認識していなかった新たな適性ややりがいへの気づきを得ることができ、自律的な成長を促進しております。
C)従業員との対話に基づく職場環境改善
全従業員を対象に、「みんカタ(みんなで語らう)」を毎月WEB上で実施し、フォローしております。この「みんカタ」は、会社と従業員の相互コミュニケーションを意識して運用しております。また、社内ワークフローを活用して、本人から直接人事本部へ様々な相談ができる取り組みを行っております。加えて、働く環境に対する意見に対し、環境改善や新たな制度の導入により対応することで、従業員満足の向上や離職防止に努めております。
d.トレーニングによるスキル向上
当社では、N-BOOKによる業務理解の促進をはじめ、スキルアップやキャリアアップを目的として、年間を通じて職種や役職に応じた研修を実施しています。従業員の早期戦力化に向けて新入社員トレーニングを強化するとともに、入社2年目従業員、次期店長候補者や店長研修など管理者育成にも力を注いでおります。また、スキルアップとキャリア形成を目的として、各種リーダー制度を採用しております。日々事業活動を行うなかで、様々なリーダーを経験しながらキャリアアップを促しております。段階に応じた人財育成体制を拡充することで、今後の当社の成長を担う人財の育成を推進してまいります。
②指標及び目標
※指標は提出会社の数値です。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当社グループでは、事業等のリスクを、将来の経営成績等に与える影響の程度や発生の蓋然性等に応じて、「中長期的な成長に関するリスク」「その他業績に大きな影響を及ぼすリスク」と2分類しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 中長期的な成長に関するリスク
(2) その他業績に大きな影響を及ぼすリスク
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなか、各種政策の効果もあって、景気は緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、物価の上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等について留意する必要があります。
このような環境のなか、中古車業界におきましては、2023年12月から2024年11月までの国内中古車登録台数は6,041,506台(前年同期比101.7%)と前年を上回る結果となりました。車種別では、普通乗用車登録台数が3,200,569台(前年同期比103.9%)であり、軽自動車の登録台数は2,840,937台(前年同期比99.3%)という結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ・一般社団法人全国軽自動車協会連合会統計データ)
当社グループにおきましては、『みんなに愛されるクルマ屋さん』という経営理念を掲げ、ステークホルダー目線での経営を行い、企業価値の向上を図っております。カーライフのパートナーとして、人々の生活をより豊かにすることが当社の社会的存在意義であると認識し、店舗運営を行ってまいります。
出店状況に関しましては、総合店として2024年1月に「南佐賀店」、4月に「江南店」、5月に「仙台宮城野店」、7月に「高松店」、8月に「延岡店」、9月に「野々市店」、「大分鶴崎店」、11月に「大垣店」をオープンいたしました。SUVLANDとしては、2023年12月に「SUVLAND船橋習志野」、2024年2月に「SUVLAND柏」、3月に「SUVLAND箕面」をオープンいたしました。また、新規出店店舗及び既存店に併設して買取店を11店舗出店するとともに、買取単独店として「西明石店」、「富山新庄店」、「鶴岡店」、「木更津16号バイパス店」、「相模原店」をオープンいたしました。
輸入車正規ディーラーに関しましては、2024年4月にボルボ正規ディーラーとして「ボルボ・カー相模原」、マセラティ正規ディーラーとして「マセラティ江東」をオープンいたしました。
中古車販売事業
中古車販売事業は、北海道東北地方2拠点(3店舗)、関東甲信越地方4拠点(6店舗)、東海北陸地方4拠点(7店舗)、関西地方2拠点(3店舗)、中国四国地方1拠点(2店舗)及び九州沖縄地方3拠点(6店舗)を出店いたしました。また、併設店として買取専門店11店舗を出店いたしました。一方、北海道東北地方1拠点(1店舗)及び東海北陸地方1拠点(1店舗)、関西地方1店舗を移転に伴い統合いたしました。また、中国四国地方1店舗を業態変更により統合、九州沖縄地方1拠点(1店舗)を閉店したことで、当連結会計年度末の拠点数は183拠点(291店舗)となりました。
新車販売事業
新車販売事業は、関東甲信越地方2拠点(2店舗)増加した一方、九州沖縄地方2拠点(2店舗)を事業譲渡いたしました。また子会社の株式を取得したことにより、関東甲信越地方9拠点(9店舗)及び東海北陸地方16拠点(16店舗)増加したことにより、当連結会計年度末の拠点数は48拠点(51店舗)となりました。
その結果、当連結会計年度末の拠点数は231拠点(342店舗)となりました。
当連結会計年度の主な経営成績は次の通りです。
(単位:百万円)
売上高分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度から893億14百万円(19.3%)増加し、5,527億78百万円となりました。主な要因は、新規出店や連結子会社の取得による市場拡大、買取台数の増加等によるものであります。
また、セグメント別の概況については、当社グループの事業は自動車販売及びその附帯事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントでありますので、その概況を地域別に示しております。地域別の売上高は、(生産、受注及び販売の状況)の(2)販売実績をご参照下さい。
売上総利益率の分析
当連結会計年度の売上総利益率は、前連結会計年度から0.9ポイント下落し、17.8%となりました。主な要因は、台当たり利益の減少によるものであります。
販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から149億81百万円増加し、857億25百万円となりました。主な要因は、社員数の増加による人件費の増加、販売台数増加に伴う販売諸費用の増加であります。
上記の結果、当連結会計年度の売上高は5,527億78百万円(前年同期比19.3%増)、営業利益は129億43百万円(前年同期比19.5%減)、経常利益は121億44百万円(前年同期比23.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億6百万円(前年同期比30.7%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は2,222億66百万円となり前連結会計年度末に比べ447億69百万円増加いたしました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ238億67百万円増加し、1,324億57百万円となりました。主な要因は現金及び預金が60億80百万円増加及び商品が172億66百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ209億1百万円増加し、898億9百万円となりました。主な要因は新規出店等により、建物及び構築物が87億69百万円増加及び機械装置及び運搬具が35億13百万円増加したことによるものであります。
流動負債は前連結会計年度末に比べ84億42百万円増加し、669億98百万円となりました。主な要因は1年内返済予定の長期借入金が72億71百万円増加したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ301億4百万円増加し、825億40百万円となりました。主な要因は長期借入金が224億10百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ62億23百万円増加し、727億27百万円となりました。主な要因は利益剰余金が54億27百万円増加したことによるものであります。
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ59億37百万円増加し、355億67百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、30億24百万円の収入(前年同期は336億89百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益112億4百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、184億54百万円の支出(前年同期は236億77百万円の支出)となりました。これは主に、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出140億23百万円及び差入保証金の差入による支出11億48百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、213億67百万円の収入(前年同期は2億27百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出157億18百万円があった一方、長期借入れによる収入395億45百万円があったことによるものであります。
当社グループは自動車販売及びこれらの附帯業務がほとんどを占めていることから、単一セグメントとしております。当連結会計年度の仕入実績を項目別に示すと、次のとおりであります。
当社グループは自動車販売及びこれらの附帯業務がほとんどを占めていることから、単一セグメントとしております。当連結会計年度の販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.地域別の区分は次のとおりであります。
2.期末拠点数の( )内は店舗数であります。当社は、車種タイプ別に複数店舗を構える拠点があるため、拠点数と店舗数は異なります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
その他重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なもの及びその補足事項については以下のとおりであります。
固定資産の減損
「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
企業結合により取得したのれん及び無形資産の評価
「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
繰延税金資産の回収可能性
各納税主体の将来課税所得を過去の実績や事業計画等を勘案のうえ合理的に見積り、将来の税金負担を軽減する効果を有すると考えられる部分につき回収可能と判断し繰延税金資産を計上しております。今後、経営環境等の変化や関係法令の改正により将来課税所得の見積りに変動が生じた場合には、繰延税金資産の計上額に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (2) 財政状態の状況」をご参照ください。
2025年11月期におきましては、売上高5,800億円(前年同期比4.9%増)、営業利益150億円(前年同期比15.9%増)、経常利益142億円(前年同期比16.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益95億円(前年同期比18.7%増)を予想しております。当社グループでは、お客様の生涯のカーライフに寄り添い、お客様一人一人に対し最適なサービスを提供することで、生涯取引の拡大を進めております。車両の販売からカー用品の販売、保険、車検、メンテナンス整備、鈑金、修理、買取まで一貫したサービスが提供できる環境を整えた店舗出店を行い、お客様へ継続的な利用を促進する取り組みを行ってまいります。
2025年11月期通期の業績予想につきましては、2025年1月6日に公表しました業績予想に変更ありません。
しかしながら、今後、経済環境が変化した場合には、業績予想に影響を及ぼす可能性があります。業績予想の修正が必要となった場合には速やかに開示いたします。
(単位:百万円)
(注)上記連結業績見通しに関する注意事項
2025年11月期通期の業績予想値は、業界等の動向、国内外の経済状況等の要因について、現時点で入手可能な情報をもとに行った見通しであります。そのため、上記連結業績予想値はこれらの要因の変動により大きく異なる場合があります。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、株主に対する利益還元を重要な課題の一つとして認識しており、経営基盤の強化と財務体質の健全性を勘案しつつ、株主への剰余金の配当を安定かつ継続的に実施することを配当についての基本方針として位置付けております。原則、期末配当を年1回実施していく考えであり、その決定機関は株主総会であります。また、当社は取締役会の決議により、毎年5月31日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
なお、内部留保資金につきましては、自己資本の充実を目的として一定の手元資金を確保するとともに、今後も成長が見込める販売店の展開やグループ成長に効果的な投資に備えてまいりたいと考えております。
上記の方針を踏まえた上で、当期の配当につきましては、前期以上の配当を実施することにより一層の株主還元強化を図り、中長期的な企業価値向上に資するべく、1株につき33円の配当といたしました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。